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著作権

ツイッターやインスタ、LINEのアイコンに漫画やアニメのキャラは著作権法違反?

ツイッターやインスタ、LINEのアイコンに漫画やアニメのキャラは著作権法違反?

ツイッターやインスタグラムといったSNSでは、アイコン(プロフィール写真)が重要になります。

アイコンをどんな画像にするかというのはSNSの世界では第一印象に繋がりますし、フォローするきっかけの一つにもなります。

ツイッターやインスタをする目的(ビジネス、友達探し、作品のギャラリー)や、また一つ一つのツイートおよびアップする写真の雰囲気にもよりますが、できれば全体で一貫性があって好感を持たれやすいアイコンがよいでしょう。

一方、ツイッターやインスタのアイコンに、人気の漫画や好きなアニメのキャラクターを使用しているアカウントも多数存在します。

漫画やアニメなど作品のキャラクターというのは、基本的に作家の著作物になります。

ツイッターやインスタのアイコン画像にアニメのキャラクターや漫画の一コマを使用しても著作権侵害による違法行為とはならないのでしょうか。

この点について、IT法務に詳しい深澤弁護士は基本著作権侵害に当たると指摘しています。

漫画のコマは、著作権で保護された他者の著作物ですし、基本的にダメな行為ですね。著作物とは『思想感情を創作的に表現したもの』と定義されていますが、『工夫して創造したもの』は基本的に著作権の対象になります。

そのため、これらをアイコンにすることは複製権や公衆送信権、肖像権の侵害、またその芸能人や漫画キャラクターが本来しない発言内容をすれば、態様によっては、人格権、もしくは著作者人格権の侵害にもなり得ます。

出典 : 芸能人、アニメアイコンであふれ返るSNS…深澤弁護士に聞く「正しいつぶやき方」

著作権の法律に「厳密に」照らし合わせれば、アニメや漫画のキャラクターを、ツイッターやインスタなどSNSのアイコンで無断使用することは「著作権侵害」になります。

現状、著作物は「私的使用(個人的また家庭内、その他これに準ずる限られた範囲内)」の範囲内については使用が可能となっています。

*アイコンの話なのでここでは触れませんが、「引用」の条件を満たしていれば商用か否かを問わず無断使用も法律上許されます。

しかし、ツイッターやインスタグラムが「私的使用」かと言うと、基本的に「商用利用」ではないでしょうが、ネット上に公開されることを考えると私的使用とも言えません(LINEのアイコンも、本来はグレーと言えるでしょうが、この部分まで制限するのは現実的ではないと思います)。

そのため、厳密に言えば「著作権侵害になる」ということになります。

逆に、ツイッターやインスタグラムのアイコンにキャラクターの使用が許されるケースとしては、著作者に許可を得ていたり、著作者がフリーで使っていいよ、と言っている場合などがあります。

個人で活動しているイラストレーターさんや絵師さんは、アイコンに使用していいかどうかの質問をたくさん受けているでしょうから、この辺りの境界線(自由にOK、作者名をプロフィールに明記すればアイコン使用は可、など)を、ツイッターやホームページで公表している場合もあるのでチェックしてみましょう。

また、作者や出版社などの著作権者が、ある程度「放任」している(著作権は、一部を除き著作権者本人が訴えを起こす必要がある「親告罪」です)ケースもあり、今のところそれほど大きな問題になっていません。

出版社側としても、コミケや二次創作のように、一定の二次使用が認められることで業界全体の底上げにも繋がりますし、宣伝に寄与することもあるので、一概に強行的に取り締まる、という方向では考えていないようです(個別に追いかけても対応しきれない、という事情もあります)。

他に、自分の創作したキャラクターが愛され、ツイッターやインスタ、LINEのアイコンとして使用されることを喜んでいる作者もいるかもしれません。

ある漫画家さんは、ツイッターで自作のキャラクターがアイコンにされているのを見たときの心境を次のように呟いています。

自分の描いた絵をツイッターのアイコンにされること自体は、(著作権的な事情を抜きにすれば)個人的には嬉しいものの、そのアイコンで汚い言葉を発信していると悲しくなる、とのことです。

漫画家やアニメ監督など表現者には、こういう考え方の作者さんも少なくないかもしれません。

一方、昨年末に、あるプロの写真家さんが、自分の撮影した写真をアイコンに使用されたことを著作権侵害とし、ツイッター社に発信者情報の開示を申し立て、東京地裁が開示を認める決定を下しています。

一枚で作品が完成する「写真」と、漫画全体のうちの一コマやキャラクターをアイコンに使用することとでは、作者側の気分も違いがあるでしょう。

また、出典の明記があるかどうか(まるで自分がキャラクターの作者のように振る舞う類の「無断使用」もあります)といったことも、侵害されたという認識の度合いに関連してくるかもしれません。

ここまで説明したことを、ざっくりと以下にまとめたいと思います。

①ツイッターやインスタ、LINEのアイコンに漫画のキャラクターや一コマを使うのは、厳密に言えば「著作権の侵害」

②ただし作者や出版社によって厳しさは違う(非商用利用や、出典明記の有無、自分が描いたような顔をしないなど悪質性でも違う)。

③許可があれば問題ないが、だからと言って出版社に個人が逐一許可を取ってもキリがないので一応一律で駄目です、と言うと思われる。でも、実際作者は嬉しかったり、出版社も営業の妨害にならないのであれば宣伝にもなるし、それほど厳しく言うこともないかもしれず、「人それぞれ」というのがこの辺りが著作権の問題の難しさ(グレーもあるが、「厳密に言えば駄目」ということが多い)。

④写真など一枚が作品の全体である場合は、漫画の一コマやキャラクターとはまた侵害の度合いも違うのでいっそう注意が必要に。

いずれにせよ、こういうケースは今後も増えてくる可能性があるので、著作権については気をつけるようにしましょう。

アイコンにおすすめのイラストはどこで手に入れる?

それでは、ツイッターやインスタのアイコンにイラストを「公式」で使用したい場合は、どういった方法があるでしょうか。

自分で撮影した写真や描いたイラストをアイコンに使用する以外でおすすめなのは、著作権フリーで無料のイラスト素材サイトを使うことです。

一応、サイトごとの規約で、どの範囲まで利用していいか確認するようにしましょう。

素材サイトの規約の範囲内であれば、無料でダウンロードし、自由に利用して構いません。

他にも、インスタやツイッターでは、プロからアマチュアまで様々なイラストレーターさんが自身の作品を掲載しています。

たとえば、タグ「#アイコン」や「#アイコンイラスト」、「#フリーアイコン」などで検索すると、アイコンを有料でオーダーメイド、あるいは無料で提供してくれるひとが見つかるので、個別で探してみるというのも一つの方法です。

また、イラストレーターを探すための検索サイトとしては、「ココナラ」もおすすめです。

この「ココナラ」というのは、“スキルのフリーマーケット”で、様々なスキルを持ったひとに依頼することができます。

登録自体は無料で、イラストは最安値だと500円程度から依頼が可能なので、アイコンや企業のロゴ作成に利用してみるとよいでしょう。

以上、SNSのアイコンと漫画やアニメキャラクターの著作権でした。

以下は、初心者でも分かりやすい、著作権に関するおすすめの書籍です。

デザイナーや写真家、ブロガーなど、フリーランスを始めるのによいでしょう。