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秋風あきかぜにたなびくくもより もれづるつきかげのさやけさ

左京大夫顕輔さきょうのだいぶあきすけ  079

現代語訳

秋風に流れる雲の切れ間から差し込んでくる月の光の、澄みきった明るさよ。

語釈

たなびく
横に長く引く。
絶え間
切れ目。
もれ出づる
漏れ出てくる。
さやけさ
澄んで明るいこと。

背景と読みどころ

雲の切れ間から差す月の光。動いていく雲と、その隙間から現れる光を、順に追っている。

気持ちを言う言葉が一つもない。見えたものだけを並べて、最後の「さやけさ」に至る。

『新古今和歌集』の秋の部に載る。

作者

左京大夫顕輔(一〇九〇〜一一五五)。藤原顕輔。『詞花和歌集』を撰んだ。