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をはやみいはにせかるる滝川たきがは われてもすゑはむとぞおも

崇徳院すとくいん  077

現代語訳

流れが速く、岩にせき止められた急流は二つに割れる。それでも先で合わさるように、別れてもまた逢おうと思う。

語釈

瀬をはやみ
流れが速いので。「〜を〜み」で理由を表す言い方。
せかるる
せき止められる。
滝川
滝ではなく、滝のように激しく流れる川。
われても
水が「割れて」と、人と「別れて」を重ねている。

背景と読みどころ

上の句は、下の句の「われても」を引き出すために置かれた景色である。急流が岩にぶつかって二つに分かれ、その先でまた一つになる。その水の動きが、そのまま「今は別れても、いつかまた逢おう」という思いに移る。

崇徳院は後に政争へ敗れて讃岐に流され、その地で生涯を終えた。そのためこの歌を流罪と結びつけて読まれることがあるが、詠まれたのはそれより前のことである。

作者

崇徳院(一一一九〜一一六四)。鳥羽天皇の第一皇子として生まれ、幼くして即位した。保元の乱に敗れて讃岐へ移され、都に戻らないまま亡くなっている。