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ゆふされば門田かどた稲葉いなばおとづれて あしのまろやに秋風あきかぜ

大納言経信だいなごんつねのぶ  071

現代語訳

夕方になると、門前の田の稲の葉を鳴らして、蘆ぶきの粗末な小屋に秋風が吹いてくる。

語釈

夕されば
夕方になると。
門田
家の門の前にある田。
おとづれて
音を立てて。訪ねてくる意も重なる。
まろや
丸太を組んだ、粗末な小屋。

背景と読みどころ

風が稲の葉を鳴らしながら近づき、蘆ぶきの小屋に届く。音が移動していく順に、言葉が並んでいる。

「おとづれて」に、音を立てることと訪ねてくることが重なる。風が客のようにやって来る。

『金葉和歌集』の秋の部に載る。

作者

大納言経信(一〇一六〜一〇九七)。源経信。歌・漢詩・管弦のいずれにも優れた。七十四番の源俊頼の父にあたる。